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薬膳について

薬膳について

薬膳は、毎日の食事の中で足りない栄養を補い、健康を維持しようという医学です。
中国では、食事をとおして人々の健康を維持し、病気を治し、病気を未然に防ぐことができる医師のことを「食医」とも呼び、皆から尊ばれていました。その人の体質や体調に合った食事を考えることによって、その人の免疫力を高め、心身を養い、病気になる前に病気の芽をつんでしまう、つまり「未病(みびょう)を治す」ということです。
個々の体質や体調によって適切な食材や料理法は変わってきますが、薬膳の基本的な考え方があります。
① 医食同源・・・漢方薬も食べ物もすべて天然のものです。同じように自然の中で育まれ、太陽と大地のエネルギーを吸収しています。毎日の食事に知恵をもってじゅうぶん配慮していれば、健康を維持できるという考えです。
② 五味五色・・・五味は酸味・苦味・甘味・辛味・塩味。五色とは、青・赤・黄・白・黒のことです。これらをバランスよく摂取すると、自然に栄養のバランスもとれ、健康につながるということです。
③ 身土不二・・・身は人間の体、土は環境を意味します。人間の健康状態と環境は切っても切れない関係にあるという意味です。通常、暑い地域で採れる食材は体を冷やすものが多くあります。日本食にこだわらず、現地の食材をたっぷりと食べることも大切です。
④ 一物全食・・・食材をまるごと食べることです。お米なら玄米を、野菜なら根、茎、葉もなるべく工夫して食べると良いでしょう。例えば、チキンスープは骨皮が付いた一羽からとると極上のスープがとれます。
⑤ 食性・・・食材には栄養素の他に、体を冷やしたり温めたりする作用があります。熱・温・平・涼・寒の5つがあります。例えば、しょうがやニンニクは熱、すいかは涼などです。
特別な漢方薬が入っている料理だけを薬膳料理とは言いません。最近は、薬膳料理の本もいろいろと出ていますので、薬膳の考え方を学んで健康に役立てましょう。