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痛風

痛風の主な原因となる尿酸は旨味を感じる食材やいわゆるご馳走に多く含まれていることから、昔はぜいたく病とも言われ、貴族や裕福な階級の病気とされていました。しかし、今では、西洋的な食事の日常化などによって、ここ数十年のうちに急に増えてきた現代病のひとつになっています。

痛風の痛みは特別なので一度でも発作の経験のある方なら痛みに対する苦しみから治療を始める方も多いと思います。血液中の尿酸の濃度が飽和状態に達すると、針のように結晶化した尿酸塩が関節の内側に溜まっていき、これが引き金となって激痛を伴う発作が引き起こされるのです。

 症状としては、多くの場合、足の親指の付け根の関節部分がしくしく痛み出し、時にはしびれるような感じや激痛で歩けないくらいの痛みを感じることもあります。また、関節部分は赤くはれています。発作の間隔はだんだんと短くなり、足首やひざの関節まで痛んでくるころには、腎臓障害、高脂血症、糖尿病、高血圧、動脈硬化症、心筋梗塞などの合併症を起こす割合も高くなります。痛風発作が起こっていない期間にも、関節だけでなく臓器が蝕まれていくので、お薬によって症状を抑えるだけでなく、漢方治療による体質改善をおすすめします。

東洋医学では、体内に湿熱を溜めやすい飲食習慣、食習慣を中心とする不摂生な生活やストレスが腎や肝に負担をかけたことが痛風に結びついている場合、湿熱を溜めやすい体質を改善する処方や腎や肝の機能を調整する処方を用いて尿酸値があがりにくくします。症状が重い場合は、漢方薬と西洋医薬を併用しながら治療を始め、症状の改善に合わせながら、徐々に西洋医薬の量を減らしていきます。

また、痛風の治療には、日常生活の改善が不可欠です。レバーなどの内臓類や丸干しの魚、ビールを控え、野菜、穀物、海藻類などアルカリ性食品を多く摂るように心がけることが大切です。いつもよりよくかんでゆっくりと食事することや、食べ過ぎ飲みすぎに注意するだけでも効果大です。