漢方百話  > アトピーについて
アトピーについて

なぜ、漢方療法がアトピーに効果を発揮するのか?
中国医学は、現代の医療機器(MRI、CT、X線、顕微鏡など)がない時代に高度に発達した医学であるため、体の外観から体の内部を推測すること、つまり、皮膚の病態と内臓の疾患の関係をつかむことに長けています。
そして主に次の理由から多くの治療実績をあげています。
①皮膚の変調は体全体の変調ととらえ、体全体の治療を重視するため、体内のバランスを調整して自己治癒力を強化できる。
②心身一如ととらえて治療を進めていくため、体と心の両方を活性化し、ストレスなど精神的な影響が強いケースに効果をあげることができる。
③膨大な臨床経験と多種の処方があるため、特に複雑な経過をたどる個々の皮膚病の症状や体調の変化に対応して、きめ細かく処方を変えていくことができる。
④長年の西洋治療で症状をこじらせてしまったケースにも、別の方向から対応することができる。
中国医学による治療の実際
中国医学によるアトピー治療は、主に内治法(内服薬による治療)と外治法(塗り薬)です。当診療所は、辨証診断によって主に次の4タイプに分けて治療にあたっていますが、実際は複合型の方が、数としては多いと言えます。
1血熱型(けつねつがた)
治療法;解熱凉血、袪風止痒。
2血燥型(けつそうがた)
治療法;滋陰補血、潤膚解燥。
3化膿型(かのうがた)
治療法;解熱除菌、袪湿解毒。
4風湿熱型(ふうしつねつがた)
治療法;袪風解熱、除湿止痒。
中医学で一番大切なことは、「証(しょう)」を見極めることです。「証」とは、「個々の患者さんの状態をさまざまな角度から判定したもの」で、その患者さん特有の体質、病気の状態、病状の経過などの個人差を把握することです。
当然ながら、「証」が違うと処方も異なってきますので、同じ病気でも患者さんごとに処方するお薬も異なります。中医学のこの特徴が複雑な症状に効果を発揮する理由だと言えるでしょう。