当診療所では特発性間質性肺炎(IIPs)の外来患者が増えています。
その中には、特発性肺線維症(IPF)が多く、亜急性間質性肺炎、膠原性間質性肺炎の方もおられます。
周知のとおりIPFは進行性の難病(特定疾患)で発病後の平均生存年数は3〜5年とも言われており、
現在の西洋医学ではまだ有効な治療法が確立されておりません。
当診療所に来られる方は既に西洋医の確定診断・治療を受けておられますが、
現在の西洋薬での単独治療では同肺炎の緩解、及び肺の線維化、肺胞の硬化、蜂巣化の進行を抑制することが難しく、
特発性間質性肺炎から生じる息苦しさ、乾性咳、多痰、熱、全身の倦怠感や体重減少などの諸症状を改善する療効も乏しいのが現状です。
一方、中医学による漢方自然生薬の治療では、昔から特発性間質性肺炎を含む様々なタイプの肺炎に関する膨大な治療実績が文献(注)に残されております。
私は、特発性間質性肺炎にはこの治療実績のある中医学と西洋医学の検査手段を併用した治療方法が最も高い効果を上げると考えています。
現在のところ中医学と西洋医学を併用した治療報告文献・臨床例は少ないですが、
当診療所では、これまでの研究や数々の臨床経験による独自開発の処方(十全健肺湯を基本とする処方)が着実に治療効果をあげております。
中医学は、近年になって世界から注目され(特に欧米)研究が進んでいますので、
両医学の特性を生かした「中西結合治療法」が最善最強の治療法として世界の主流となる日もそう遠くないでしょう。
(注)中医学の肺炎に関する文献より一部抜粋
隋朝・巣元方DC605〜610に書かれた『諸病源候論』の咳嗽諸候の巻や唐朝・DC581〜681、孫思邈氏によって記された『千金要方』の肺萎の巻などがある。
これらの記述の中に、現代の特発性間質性肺炎の症状に非常に近い記述とその治療法が記されている。
以後、宋・元・明・清・各王朝の医学家は千三百年にわたって、肺炎、肺萎縮、肺結核などの治療実績を積み重ねて来ている。
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